腰が痛い、膝が痛い、手首が痛いなどなど
皆さんの身体の不調は多岐にわたります。
その中でも痛くなる順番の法則があることを今回はお話致します。

いつごろから痛みを感じるのでしょう
子供のころは何かしらの問題が無い限り、
からだはふにゃふにゃに柔らかくなっています。だいたい10歳くらいまででしょうか。
なんの問題も無い状態ですね。
それが成長期あたりからだんだんと柔軟性が低下していきかたまってきます。
成長期や部活動、生活面が大きく変わるころから様々な問題に直面していきます。
ちょっと余談ですが、
そもそもストレスというのも、中学生頃から理解できてくるのでしょうか。
たまに患者様で小・中学生のお子さんを診た時に、
ストレス症状が身体に出ているときがあります。社会生活をリアルタイムで感じるのでしょう。
しかし大人のように『ストレスが原因ですよ!』と伝えても、
ストレス自体が何を指しているのかわからないことが多いんです。
そして筋肉・骨格の痛みしか感じませんから、ストレスからくる精神的な緊張というのは
理解するのが難しいので、ポカンとなってしまうのもわかります。
このように子供のころから身体が硬いなんてお聞きしますが、
そのころから問題が発生していた可能性があるということです。
身体が悪くなる順序
悪くなる順番はというと、まず始めは、
①脊柱(背骨)
一次湾曲は胸椎からと言われます。
わかりやすく言えば、猫背の根本は背中から始まり、その次に腰椎へ負担が移っていきます。
重力がある中では、どんどん下に負担がかかってしまうんです。
疲労が溜まり背骨の柔軟性が低下してくると・・・
②下肢(あし)
足へと移っていきます。
身体の重心が安定しない状態を、下半身で支える為です。
膝や足首、不安定感によるケガも背骨や骨盤の安定性が影響することが多いんです。
そして、足でも問題が支えきれません。となると、
③頚椎(くび)
背骨・下半身の動きが低迷してくると、いよいよ頚椎へと移行して参ります。
ここではさらに複雑な症状がわんさか出現します。
首・肩のコリだけでは済まなくなり、頭痛やめまいなど、問題さらに大きくなることになってしまいます。
こんな不安定な状態で生活するのであれば、自律神経までも障害を受けてしまいます。
不眠や食欲の不安定感など、多岐にわたります。
いよいよ症状も安定しませんし、多彩な不具合との戦いです。
④上肢(うで)
そして最後には腕に移行してきます。
肩が痛い・肘が痛い・腱鞘炎です・・・。
ここまで来ないと、肩の痛みや腱鞘炎などは発症することはありません。
お子さんで腱鞘炎なんて聞いたことはないと思います。ほかが悪くないので怪我以外で痛めることはまずありません。
このような状態を経て、症状というのは進行してきます。
腱鞘炎になちゃってさぁ!!とおっしゃる方がいらっしゃいますが、
ほかの問題も身体にはたくさんある為に、残念ながら治りずらいのは明らかです。
⑤最後の最後で顎関節での調整がおこなわれます。
これは、関節・筋肉が正常に働かないという条件下でも
平衡感覚というものを死守しなければなりません。
目。あご(耳)。中脳。
ここは一直線に並んでいて、身体は動かなくとも、ここは並行を保つ!!という関係性が存在するのです。

歯並びがわるいと肩こりや頭痛がでますよというのは、ここからきているかもしれません。
というように、皆さんがバランスが悪いんですよという裏側を返せば
身体では様々な不具合が存在して、
痛みや不具合を作っていることになるんです。
突然痛みが出てきましたと問診でお聞きしても、どこが痛いと聞いただけで、
長い期間を経て今の痛みが出ているんだろうな・・・と考えるわけです。
私の頭の中なこんなことを想像し、治療のプランを組み立てていくんです。
まとめ
今回の内容は、
あくまでも怪我をしていないというのが条件ですが、
ケガもすれば、事故でいためることもありますし、内科的な骨の病状や、
ほかには手術などしているのであれば、なおのこと症状は複雑化していることを理解していただければと思います。
治療というのは、今までの過程を遡っていくことになります。
そして、昔のケガをしかっりと治さないまま、かばって動いてるうちに悪くなってきているものとは、別の話になりますので、
問題が出現しているものは早急に改善した方がよろしいと思います。
今回の流れをご自身に当てはめてみて、
今の自分の痛み症状がどれほどの年月がかかり、出来上がっているかを知るうえで参考にしてみて下さい。